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福耳

大黒天様のような 分厚くて大きな その耳で

僕らの声を聞き分けて いつでも優しく笑ってる

 

大きなくしゃみとガラガラ声 少し怖い顔だけど

心穏やかに自分を語らず 僅かな愚痴も吐かないで

のっそりゆっくりボーっと 傲りも見栄も張らないで

空気のような人だから 居なくなると息苦しいな

 

大人になって もう20年 あなたのような人には

なかなかなれないと思い知らされて

僕の誇りになった 代わりのいない 爺ちゃん

 

大きな背中でおぶってくれた足羽川の堤防沿い

ヒラヒラ舞う桜の花びらに 背中で感じるタンスの匂い

僕のほうが大きくなって 忙しさに霞む あなたとの記憶

言葉はやがておぼつかなくなって 何だか縮んだ あの背中

 

僕の声も分からなくなって 過ぎた時間を恨んでは

侘しさ押し殺し心で泣いたっけ 今夜は酒でも飲もう あなたの大好きな

 

僕の声は もう届かなくなった やせても穏やかな顔で

最期まで僕らに心配かけまいと 静かに静かに あなたは耳を閉じた

 

さよなら また会えたらいいな

ありがとう 愛してくれて

author:南本智哉, category:Song, 20:40
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掻き鳴らせ

あのチャイムが鳴り響いたら 飛び出すのさ

素敵なメロディー 重ね合わす 今日も あの場所

 

今しか出来ないわけじゃない

やるべき事に埋もれてる 忙しい自分を忘れたら

そうさ、今しか感じられないことがあるさ

 

掻き鳴らせ 掻き鳴らせ 掻き鳴らせ

この声が枯れるまで 掻き鳴らせ

仰いだ空に いつかの自分を重ねて

掻き鳴らせ 掻き鳴らせ

 

あの人が爪弾いた オリジナルソングを

真似して歌ってみても うまくは出来なくて

憧れ続けたまま きっと10年後の僕も変わらず 足搔いてるんだろう

 

つまづいて つまづいて つまづいて

くすぶって くすぶって くすぶって

そうして辿り着いた今があるから 

掻き鳴らせ 掻き鳴らせ

 

掻き鳴らせ 掻き鳴らせ 掻き鳴らせ

この声が届くまで 掻き鳴らせ

仰いだ空に 今の自分を焼き付け

掻き鳴らせ 掻き鳴らせ 


〜”掻き鳴らせ”のエピソード・想い〜
コロナ明け、各地で音楽イベントが開催され、

久々に会った音楽仲間や新しい出会いに刺激を受け作った曲。

author:南本智哉, category:Song, 18:01
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この街で

この街も随分と賑やかになり
何にもなかった通りに家ができて
息子の同級生もきっと増えるだろう
「どうぞよろしくね」「これからお世話になります」

子供の頃通った あの駄菓子屋も
今はコンビニになって大分便利になった
大きな公園も お洒落なパン屋さんも
それぞれの世代で違って映る街並み

この街の平野に 沈む夕日の色が
君が大人になっても 変わらずあるといいな
もうすぐ夕飯だから すぐにスーパーに出かけよう

あの頃の仲間も家庭を持って
遠く離れた街で今日も元気でいるのかな
僕も親父だから暇もないけれど
手が離れた頃にきっと酒でも飲もうか あの店で

家族も愛も夢も僅かな変化を続け
この街のあちこちで煌めく十色の光
今日の風に吹かれ暮らそう 明日も この街で

この街の夜空に 貼り付いた星たちが
君が大人になっても 輝いていますように
今日の風に吹かれ暮らそう 君と この街で

〜”この街で”のエピソード・想い〜
東京への一人旅をキッカケに、2019年 作詞・作曲。

東京は幼いころに5年ほど。また、20代の頃に2年ほど住んでいた場所です。

昔住んでいた街に行き、思い出にある街の景色とあなり遜色がないことが嬉しく感じた。

 

そこで、自分が暮らしてる街の風景を思い返したときに、

改めて色々なものが変わっていることに気付かされた。

街を離れて見えた景色をテーマに描いた曲。

author:南本智哉, category:Song, 10:47
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向日葵の唄
小さな目に映し出すもの 遠く沈む淡い夕日の色
真新しい一日の中で あなたを作る全てが 僕の全てで

小さな耳 飛び込んでくる 言葉を真似ては間違えて
一の志で僕も 迎えられる今日があるのは 多分あなたがいるから

あなたのそばで あなたのすぐそばで
その道 その明日 照らし続けられる太陽のように
僕はなりたい 僕はなるために
今日も明日も明後日もずっと 笑おう

遊び疲れ 泣きじゃくった後で いつの間にか聴こえる寝息は
あなたと僕の一日の終わりを告げる何よりも 透明で優しい音色さ

巡り巡りゆく 毎日のその中で
向日葵のような 真っすぐな笑顔を僕にくれる
あなたが居れば あなたが居るのなら
ふとした時に救われてる僕に 気付くよ

あなたのそばで あなたのすぐそばで
あなたのために 僕ができること

あなたのそばで あなたのすぐそばで
憂いや迷いも 同じ歩幅で感じていたい
そしていつの日か 誰かのすぐそばで
陽だまりのような優しい光で照らして 
あなたは行けばいい
author:南本智哉, category:Song, 15:32
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ないものねだり
いつもと違う靴を履いて​​ 新しい自分を始めよう
聞きなれない足音にも すぐに慣れるよ
 
憧れは巡り巡り はじめを羨むほどに
新しい何かに出会う度 形を変えた

いつしか過ぎてった 幾つもの瞬間は
何にもないようで 君になったんだ
変わり映えしない日々を 汗かいて立ち向かってるなら
あるままで それでいいんだよ 君も

いつもと違う靴を履いて 新しい景色見に行こう
暮らしのどこかに それぞれの色を添えて

いつしか過ぎてった 幾つもの瞬間は
何にもないようで 君になったんだ
大人になるたびに 利口になっていったていい
君だけの君があれば そこに

時々 何かが不安になって 僕らはいつでも試行錯誤
どこ行こう 何しよう 心の中では いつでも自由な旅をしよう

愛する人ができて 守るべきものが増えて
僕らの日常は 大忙しさ
変わり映えしない日々を 汗かいて立ち向かってるなら
何しても どこ居ても 君の中にあるのは 君だ

〜"ないものねだり"のエピソード・想い〜
駆け出しのころからお世話になり続けたライブハウス。
そこのオーナーの引退を期に描いた曲。
約15年の音楽生活を振り返り、"初心"と"憧れ"をテーマにしました。
最初から今まで様々な憧れが連鎖し、その度に形を変えてきたように思います。
振り返ると思い出せない事も沢山あるけれど、初心を忘れていないことを確信しました。
周りや自分を取り巻く環境は絶えず変化し続けているけれど、
その中で変わらない出会いに気付き、感謝の気持ちで作った曲。
author:南本智哉, category:Song, 01:38
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猫になる
目覚ましの合図で 君の一日は
あくせくと動き出す 周りに追い越されぬように

誰が決めたわけでもなく 誰も彼も
大切にしているもの そう思える人のため
今日を立ち回ってるよ

おはようと おやすみの合図で
それだけで僕らの日常は まわってて
君もおいで 好きな人も連れて
笑ってようよ ずっと

好きなあの場所に登り 空を眺め
君のこと思えば たいていのことは
満たされてしまうから

理想とか アイデアがどうとか
難しいコト 考えるよりもシンプルに
君が思うようにやってみて
そうして日々が 続けばいい

おはようと おやすみの合図で
それだけで君らの日常も まわったら
言葉はいらない 気持ちで通じ合う
そんな世界が いいよね

〜”猫になるのエピソード・想い〜

2014年7月作詞・作曲。

「もしも自分が猫になって、人間の世界を見ていたら・・・」
というテーマで描いた詞です。
author:南本智哉, category:Song, 00:07
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呼吸

通り過ぎた景色や 心おぼえた場所で 
その手は 何に触れてきましたか?

目の前の明日や その先の未来へ 
その目は 何を見つめていますか?

悲しいこと、嬉しいこと 繰り返し
まるで呼吸のように日々は巡り 過ぎゆくけど
暮らしには 人と人 いくつもの繋がりがあり
絶えず人の中で小さな種を育んでいるよ


ふと見上げた空の色に その手の温もりに
気付いたら どんな時でも やり直せるんだ

例えば明日、不自由ない1日を過ごせたとしても
何の疑いもなく それを“日常”と呼ぶだろう
笑い合える人がいて 励まし合える人がいて
幸せなんて 傍にありすぎるから なかなか気付けないけど

忘れられない歌がある 大好きな人がいる
こうやって息を吸える こうやって息を吐けるんだ


〜”呼吸”のエピソード・想い〜

2011年4月作詞・作曲。
同年3月10日に発生した”東日本大震災”を受けて作った歌。

危機に直面している人も平和に暮らしている人も。
豊かな国の人達もも、貧しい国の人達も。
皆、”息を吸って、息を吐く”という行為は一緒です。
それと同じように、生きていれば悲しい出来事や嬉しい出来事があり、
そのサイクルのお陰で、人はたくましくなれるように思います。

平和であることが当たり前だと思ってしまう環境にいますが、
この地震で自然の猛威を感じ、被災者にエールを送りたい一心で作った応援歌です。

author:南本智哉, category:Song, 15:01
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stage
気付いた事 目にしたもの 追いついては突き放され
それはまるで あの雲のように 手を伸ばしても掴めない

誰も彼も夢に持つ自分 今の僕は胸を張れるかな?
いつまでも あの空のように まっさらであれたならな

いつの日にか 望んだものが 手にしたものが
羽ばたいていけるような 翼探してる

空にかざした君へ続く唄は 今、誰かへと向けた 僕だけのstory
君の心が還るべき場所を いつも探しているから かざしているから


どんな風も どんな壁も どんな自分も
受け止めていれるような 自分であるために

明日を夢見て、振りかざす昨日は まだ知らない自分を刻んでくstage
誰かのもとへ響く言葉だけ 僕がここにいる証へと変わって行くから
風にさらして ひしがれる今日がある それは誰にも代えられない 僕だけのstage

迷いの中、歩みを止め 過ぎゆく日々の一瞬も
君になるから 目を逸らさないで 真っ直ぐに見つめていて


〜”stage”のエピソード・想い〜

2008年、作詞作曲。
”一期一会”。
自分なりの音楽(特に路上音楽)に対する想いを詰め込んだ曲です。

自分が描く歌詞というものは、誰のものでもない自分のストーリーであり、感情です。
精一杯自分を表現し、歌い、自分や聴き手に言葉を投げかける。
だからこそ、歌詞や自分の見えなかった一面を発見する事があります。

人前で歌う場面だけじゃなく、生活の中のどんな場面においても。
真っ直ぐ、素直でいようと思い作った曲です。
author:南本智哉, category:Song, 13:42
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親愛なる

心から君を想えば 素直な気持ちになれる
胸の奥に 君がいるよ

その言葉や何気ない仕草 生活に溶け込んでる
僕がいるよ ここにいるよ

儚さと紙一重の 脆くも たゆたう光だ
包むのはこの手のひら 重ね合わせた手のひら

手紙にも書き表せない 言葉を唄にした
拙くとも 喜びのメロディー

いくつもの見えない壁を 二人で越えた
長く短い時間を どうにか過ごしては確かめてきたんだよ

心から君を想えば 素直な気持ちになれる
胸の奥に 君がいるよ


〜”親愛なる”のエピソード・想い〜

2010年、作詞・作曲のラブソングです。

author:南本智哉, category:Song, 14:35
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記憶の糸
それぞれの暮らし それぞれの理念
それぞれあるから それぞれが変わって
分かり合いたい 話し合いたいけど
僕らの日常は 忙しい

どこかへ繋がって どこかで交わって
誰かと過ごした いくつもの時間は
こんがらがったり ひとつになったり
僕らの関係は 目まぐるしくも変わる

言葉にするたび 色褪せてくものがあるよ

聞こえてるかい 心の声は そこに誰か潜んでいるんだろう
誰でもない自分自身が 変わらない自分を変えよう


記憶の糸を手繰り寄せると
清純にも不純にも見える僕がかくれんぼ

白と黒 飽和した世界に佇むよ

疑うかい その心は 誰かが作っているのかい
誰でもない自分自身が その景色に色を足すんだよ

それぞれの暮らし それぞれの理念
それぞれの幸福  それぞれの価値
それぞれの世界  それぞれの記憶
それぞれの色で  それぞれが

記憶の糸を手繰り寄せると
清純にも不純にも見える僕が かくれんぼ


〜”記憶の糸”のエピソード・想い〜

2009年作詞・作曲。
ひきこもりに関する、NHKのドキュメンタリー番組を見て作った詞。

高校を卒業してから20年、自分の部屋に引きこもり続けている人がいました。
家族ともずっと顔を合わせておらず、周囲との繋がりを断ち切った世界。
汚されることのない、純粋な世界なのだろうけど、
寂しいモノクロの世界だと思いました。

皆、普段色んな事柄に影響を受けてながら生活していると思いますが、
良くも悪くもそれらを取り入れることで、新たな色が自分の景色に加わる。

人間関係・生活環境、行動理念や価値観。
今までの自分の”記憶の糸”を辿れば、
純粋だった自分が羨ましかったり、淀んだ自分を嫌ったり。

振り返ると色んな自分が見え隠れしますが、
どんな自分も最後には納得できるように、
”自分らしく生きよう”というメッセージを込めて、歌っている歌です。
author:南本智哉, category:Song, 03:41
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